経営者と話をしていると、なかなかよく物事を深く考えていることを感じ入ります。
実際、自分の興味範囲なのだから、それに詳しいというのはわかります。
経営者から聞いた話をまとめてみると、いい内容になります。
そこで、その内容を経営者に見せると、驚かれます。
そこに書かれているのは、まさに経営者自身が言いたかったこと。
その内容が、きちんと整理、まとめられて、論理の筋道に沿って展開されている。
この内容がもとになって、経営者の思考がさらに広がる。
こうした経験をするわけです。
何が起きているかというと、経営者の頭の中では、自分が思いついたことがたくさん存在する。
その中から、一部の情報を取り出して語った。
その語られたことが整理されて出てくると、語った本人自身が驚くわけです。
その驚きの内容は、経営者自身の次の思考の発展にもなる。
自分がいったい、何を言いたかったのか。
その裏側にあるものはいったい何だったのか。
自分自身がやりたかったことは何だったのか。
そういった、自分自身への洞察というものが感じ取られるわけです。
この世の中には、たくさんの人がいます。
いろんな人がいる。
優秀と思えるかたも、そうではないと思う方も。
自分が話をして、相手がわかってくれると、よくわかる人と。
わからない人だと、ぜんぜんわかってないと。
中間というのはあまりないわけですが。
このいろいろな人がいるという、多様性の世界で、自分たちはいったい何を学ぼうとしているのか。
それは、自分自身の本当の姿を見るということ。
他人の存在が、自分との違いとして存在するのは、
それは自分自身を理解するためのひとつでもある。
人は自分自身を探求している存在であるのです。
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